【舌磨きについて　～誤嚥性肺炎の予防に舌磨き～】

〈光邦さん〉　

今回はですね、こんな質問が届いております。

「ベロ、舌磨きっていうのはした方がいいんでしょうか？しすぎると舌の表面を傷つけてしまうから逆に良くないと聞いたことがあります。院長、これはどうなんでしょうか？」という・・。

〈院長〉

質問ありがとうございます。これね、最近ね、歯医者だけじゃなくて医師の先生方も大きな話題にしているんですよ。

〈光邦さん〉

え、舌磨き？

〈院長〉　

舌を磨く習慣をもつ日本人って、今ね約20％程度なんですね。

〈光邦さん〉

え、そんないなんいんですか？

〈院長〉　

そうなんです。でね、他の先進国を含めた国々、たいてい60％以上が習慣づけてる。

もうね、他の国では舌を磨くのは文化になっているんです。

〈光邦さん〉

えーーー！日本の方がやっているのかなと思ったら！

〈院長〉　

日本では舌を磨く文化ってまだないんですよね。

だから誤嚥性肺炎で亡くなる方が益々増加しているんじゃないかっていう話なんですよ。

〈光邦さん〉

え、ちょっと待って下さい。その関連性が良く分からないんですけど・・。

〈院長〉　

舌磨きは誤嚥性肺炎の予防に大いに役立っているんです。

〈光邦さん〉

え！

〈院長〉　

ここでね、誤嚥性肺炎についても何度かお話ししましたよね。日本人の死因の6位。

どんどん今増えている。で、原因は根本的な問題は口の中の汚れな訳ですよ。

〈光邦さん〉

えーーー！なんで？

〈院長〉　

口の中の細菌が肺に入っていってると。

〈光邦さん〉

そういうことか～！

〈院長〉　

そういうことなんです。

〈光邦さん〉

お口の中がキレイならば・・！

〈院長〉　

そういうことなんですよ。そう。で、定期的にね、皆さんそういうこと知っている訳です。

口の中の汚れはいろんな病気の予防になると。だから痛くもないのに、定期検診に歯医者に行ってクリーニングするわけです。

1日3回も4回も歯ブラシするわけですよ。これって本当に重要な事なんですよ。

別に誤嚥性肺炎だけじゃなくて。今までもお話ししましたけど色んな病気の予防になる訳ですよ。

で、日本人が世界で第何位くらい歯を磨いてるって思いますか？

〈光邦さん〉

え、磨いている人が多い？

〈院長〉　

口の中の歯を磨く、まあ歯がキレイになっている度合いって・・

〈光邦さん〉

世界の何番目？

〈院長〉　

世界の1位なんですよ！

〈光邦さん〉

え、1位？

〈院長〉　

1日に3回も歯ブラシをする国民性って、もちろん他の国々でもいらっしゃると思うんですけど、でもそれが習慣づけられているなんて日本人だけなんですよ。

〈光邦さん〉

でも、舌を磨く人は少ない？

〈院長〉　

ここまできれいにして、他の国に比べてですよ。口の中の汚れが原因になる誤嚥性肺炎の方が減少しないのは何故なのかと。

〈光邦さん〉

たしかに。

〈院長〉　

で、それはむせる力が弱いとか飲み込む力が弱くなる。これ誰でも年取ると、どんな国であろうが一緒な訳です。

〈光邦さん〉

人は段々弱くなっていきますからね。

〈院長〉　

そこで注目されたのが歯が1本もない方達なんですよね。

歯が1本もない方達、誤嚥性肺炎で亡くなる方いっぱいいらっしゃるんです。

〈光邦さん〉

え？

〈院長〉　

で、どこに細菌が潜んでいるのかと。口の中の。

〈光邦さん〉

歯じゃないの？

〈院長〉　

それがね、ある介護施設で今まで行っていなかった舌磨きを全員にしてもらったところですよ。

誤嚥性肺炎になるパーセントが激減したんです。

〈光邦さん〉

えーー！

〈院長〉　

しかもその中でも朝起きてすぐ、舌磨きをされた方の誤嚥性肺炎が著しく減少したわけですよね。

結局ね、誤嚥性肺炎って食べ物が入ってっていうことよりも、唾液が知らないうちにどんどん寝ている間とかに肺に入るんですよ。

これ防ぎようがないんですよね。

〈光邦さん〉

へーーー！

〈院長〉　

体の中から唾液って出る訳ですから、別に唾液って汚いわけじゃない。口のなかの細菌を連れて行く。

その細菌がゼツ、舌にいるわけですよね。

で、この質問者の方に戻る訳です。やりすぎちゃもちろんいけない。

これドラッグストアに行くと舌磨きの器具、道具、いっぱいある。

〈光邦さん〉

ブラシとかいっぱいありますよね。

〈院長〉　

そう、ブラシもあれば金属製のやつもあるんです。でね、一番良いって言われているのはシリコンタイプなんですよね。

〈光邦さん〉

あ、やわらかいの？

〈院長〉　

そう。で、これを鏡をみながら奥の方から、ちょっとオエってするくらいのところから。

〈光邦さん〉

あ、それはいいんですか？

〈院長〉　

そう。奥から前にかきだして、それを洗って、また奥から前にかきだすと。

で、もし傷ついて痛くなったら休んで下さい。すぐ治ります、ベロの痛み。痛いほどやっちゃいけない。

〈光邦さん〉

へー！シリコン製ね・・。奥から前に。で、ゆすいで、また奥から前に。毎回ゆすぐ。

〈院長〉　

年取ってからの誤嚥性肺炎を防ぐのは今からの準備が大事なんですよ。

〈光邦さん〉

ありがとうございます。

〈院長〉　

ありがとうございます。

〈光邦さん〉

いやあ、面白いですねえ。

〈院長〉　

あ、勉強になりましたか？

〈光邦さん〉

すごい勉強になりました。

〈院長〉　

良かったです！