【質問】
『インプラントして半年、治療は終わってるのに痛みが治まりません。
通っている病院ではインプラントに問題はないと一点張り。
大学病院の口腔外科にも紹介されて行きましたがインプラントには問題ないと。
こんな事あるんでしょうか。痛み止めを飲んでも痛みは引きません。つらくて大変困っています。』
【院長】
ご質問ありがとうございます!これは困りましたよね~。
この質問は切実だと思いますね。結論から言えば私は、痛み止めを飲んでも変化がない。
この話の流れからするとですね、三叉神経痛だと思うんですよね。
まあ、他にも考えられるんですけどね。
インプラントを行った病院でインプラントには問題ないと言われても、こういった症状があるなら信じられなくて当たり前だと思うんですね。
大学病院の口腔外科に行ったのは正解だったと思います。
この神経痛のせいで、必要のない歯の治療を受けてしまう方って実は凄く多い。
確かに神経痛という話になると歯医者の域を超えちゃってる。
しかもその痛みは歯にも生じるために、歯が原因と考えられて治療してしまう先生がいらっしゃるのも分かるんです。
だからこそ歯医者はもちろん、リスナーの皆さんにも三叉神経痛で全く関係ない、インプラントを含めて歯茎や歯が痛くなる事があるんだと知識を持っていただきたいんです。
まず三叉神経痛の特徴をお話しすると鋭く我慢しがたい痛みが数秒から数十秒と発作的に起こるのが特徴なんです。
痛みの持続時間は短い場合もあるし、10分から20分続く場合もある。1日のうち何度も痛みが繰り返す場合もある。
それとトリガーポイントと言って、これは人によって違うんですが食事や洗顔、歯磨きなどの刺激や顔を触る事によって痛みが誘発される事が多いのも特徴の一つなんですね。
もうね、最大の特徴というか、分かりやすい特徴はね、痛み止めを飲んでも、変化がない。
先程もお話させていただきましたが、時に歯の痛みやインプラントを入れてらっしゃる方が間違えて認識して歯科や口腔外科など神経痛を専門としない領域の医療機関を受診してしまうんですね。
この方もインプラントは問題ないと大学病院で言われた。だったらそれで終わり!じゃダメなんです。
こういった三叉神経痛、この方の様にめちゃくちゃストレスを感じているんです。じゃ、何科に行けばいいか。
偉そうに話している私もね、実はめちゃくちゃ悩んだ事があったんですね。
入れたインプラントが痛いとインプラントが骨としっかり結合しているか調べる機械があるんですけどすごい上手くいっている。
で、ある歯科大学病院でも調べてもらった。
インプラントは問題ないと。
ちょうどその時医学部の大学生だった長男が帰ってきてたんですね。
で、相談したわけではないんですが、話をしたんですね。そうしたら大学生の彼が私に、「たぶん三叉神経痛だと思う」と。
「それだったら、内科でもいいんだけど、ただ、脳腫瘍の鑑別診断が必要だから、脳神経外科に紹介したらいいと思う」と。
「その上で三叉神経痛だったら、カルバマゼペリンかリリカって薬が出されると思う、それで、回復に向かうと思う」と言ってきたんですよ。
ま、結果三叉神経痛だったの。それで彼が言ってたその薬を出されて、治ったんですよ。で、本当に良かったんですよ。
ホッとしたと同時にね、落ち込む訳ですよ。
そしたら妻がね、「しょうがないよ、彼はお医者様になるんだから」って。
頭にくるじゃないですか。お前何様だと。そしたら妻が、「いやあ、私お母様だから」って。
ま、変なオチになっちゃいましたけど、是非この方、そちらの面で見ていただきたいと思いますね。
絶対とは言えないけど、解決に繋がると嬉しいです。