【質問】
『この時期になると、花粉が一層、飛び交います。今年は去年よりも多く「飛び交う」そうですが、、、、』

【院長】　　
私ね、花粉症について、歯医者として言いたい事があるんですよ。
花粉症になると、歯が痛くなる方がいらっしゃるんですよ。
これね、上の奥歯。いわゆる鼻って鼻腔っていうじゃないですか。
で、その横に副鼻腔っていう空洞があるんですよね。そこに炎症を起こしてるのが、いわゆる花粉症なんですけども、
そうすると、上の奥歯が痛くなる方がいらっしゃる。
で、これね、リスナーのみなさんもちゃんと理解していただきたいのは、歯医者って、鼻の事って専門外なんですよね。
で、患者さんから、「この歯が痛い」って言われると、「あれ？」って思って、虫歯じゃなくても歯がダメになっちゃうことってあるんですよ。
つまり、不要な治療を受けることになってしまう方っていらっしゃるんですよね。
だから、鼻が悪い方、で、特に上の奥歯が痛くなっている方は、かかる歯医者の先生に、「私いま花粉症」だとか、
「風邪をひいて鼻が詰まってる」とか、そういうことを言っていただきたいと思うんです。

で、特にね、花粉症による歯の痛みの特徴ってあるんですよ。
それはね、まず、階段を下りる時。例えば、まあ、ジャンプをするような振動で響く。
まあ、響くって歯が痛くなるってことですね。
それからね、身体の向きを変えると痛くなります。
そちら側に炎症がある時に、例えば寝てる時もそうですけど、右を向くと「あ」って痛くなる。それから、風邪が治った後に痛くなるケースが多いですよね。
それと、歯の治療を受けても、歯の痛みが引かない。
こういう特徴があるんですよね。こういう方は、抗生剤を飲んだり、消炎剤を飲むことによって、痛みが治まる事が多いんですよ。
じゃああの歯の治療、なんだったのかっていう話になるわけですよね。

もう1つある。大人になってからのアレルギーって、これ、子どもの時って、卵とか牛乳とか小麦が多いんですけど、大人では、小麦は一緒でもね、あの、2番目に多いのは、甲殻アレルギーですよね。
それから、魚類とか果物、野菜。
あのこういう方達って、大人になってからアレルギーが出る人って、花粉症の方がほとんどなんですよね。
だから、花粉症の方は、大人になってから起こるアレルギーが出るんじゃないかって認識をちょっと持ってほしい。前お話ししましたよね？
遅延型アレルギー。
例えば、食べてから1週間、2週間経ってから出るアレルギー。分からない訳ですよね？なんとなく怠い、頭痛がする。
でも、医者に行っても、1週間前の食べ物ですって言っても分からない訳ですよ。
「疲れじゃないですか？」「ストレスじゃないか？」「更年期じゃないか？」それで終わっちゃうんですよね。
だから、自分が1週間前に何を食べてたかっていうよりも、つとめて好みの食べ物を1回止めてみるとかね。そういう事は必要になるわけですよね。
で、もう1つね、最近言われてるのは、「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」
これね、食べてから2時間以内に運動すると出るアレルギーなんですよね。
特徴はね、じんましんとか、咳き込みが起こったり、それから呼吸困難が起こったりするんですよ。こんなアレルギー知らなかったでしょ。
食べて運動しなければ起こらないんですよ。
だから、アレルギーが起こるっていうのは、その前兆として花粉症が起こったりしますから、花粉症の方、ぜひ気をつけていただきたいと思いますね。

【石塚さん】　　
花粉の時期が通り過ぎたら、もうその痛みってうのはなくなったりしちゃうもんですか？

【院長】　　
そうなんです。だから、散々あちこちの歯の治療を受けて、他の病院でね、で、これ「鼻だと思うから、ちょっと抗生剤飲んでみてください」って。
で、抗生剤飲んだら、「あれ？もうずっと悩んでた歯の痛みが消えた」と。
で、神経抜いてしまった、2本の3本の歯、「これどうしたらいいでしょう？」
って、こういう話がある場合もあるんですよね。
だからやっぱり歯医者の先生たちも是非鼻の勉強はよくされた方がいいし、してらっしゃる先生すごく多いと思いますんで。
ただ、やっぱり患者さん自身は、自分で自分の身を守るために、それを歯医者に言っていただきたい。
「自分は今、鼻が詰まってる」「風邪をひきました」それから「花粉症です」っていうことを、一応言って、歯の治療を受けてほしいと思いますね。