【子供の口の中の細菌】
〈茉奈さん〉
さて、今日は「子供の口の中の細菌」というテーマでお送りしたいと思います。もしかして院長、私に若干寄せてくれました?
〈院長〉
もちろんですよ!これ、あの、先週のね、アレルギーの話にもつながっていくんですよね。
あの、最近になって、赤ちゃんのお口の中に、お母さんの例えば唾液とか、お父さんの唾液を入れると、虫歯になりやすくなると。
逆に入れなければ虫歯にはならないって。聞いたりしません?
〈石塚さん〉
します。だからむやみにチューとかはしない方がいいって言われました。
〈院長〉
そうなんです。で、チューどころか、食器も一緒にするな。
で、しかもですよ、熱いものに対して、ふーふーすると、そこに唾液がうつるから、それが、虫歯の原因になると。
そんなことできますか?できませんよね。それをね、2歳とか2歳半になるまで、親の唾液を入れちゃいけない。
熱いものをふーふーしない。唾液が飛ぶからと。
そんなことをできるってなかなか難しいけど、最近のお母さん方はやってるんです。
だからダメなんだと。だから、赤ちゃんにアレルギーが増えてるんだって情報があるんです。
〈茉奈さん〉
逆にね、そういうこともあるんですね。
〈院長〉
これね、スウェーデンですごい研究結果が発表されたんですよ。
スウェーデンって世界でも有数の予防大国なんですよね。
スウェーデンて、税金がめちゃくちゃ高いんですけど、スウェーデンに税金を払っている国民の皆さんには、医療費みんなただなんですよね。
歳を取ってから引退したあとに、もうお金が必要ないぐらい、福祉の国家なんです。
そこは、予防に力を入れてるんですね。だから日本の歯科業界も、スウェーデンに習ったことはいっぱいあるんです。
でそこで発表されたのは、積極的に赤ちゃんに対しては親の唾液にふれさせろと!っていう発表があったんですね。
〈茉奈さん〉
真逆の…
〈院長〉
そう、親の唾液に積極的にふれることが、アレルギーの予防になるんだと。
今、先進国では3人に1人の子どもがアレルギー疾患になっているんですね。アレルギーをもった子供はどんどん増えてる。
これを何とかするのが今、急務になってるんですね。
〈茉奈さん〉
具体的にどんなことが、子どものアレルギー発症の予防になるんですか?
〈院長〉
あのね、2013年、スウェーデンの医師らがおしゃぶりを親の口に含んでから加えさせられた子供では、2歳半の時点で喘息になるリスクが
9割、アトピー性皮膚炎になるリスクが6割、それぞれ減少したんです。
〈石塚さん&茉奈さん〉
えー!!
〈院長〉
それ今考えられてることと、全く真逆じゃないですか!それをね、2013年ですよ。
いまから12年前スウェーデンが発表してるわけですよ。それから、2023年、今から2年前ですよね。日本でもようやくそれ気づいてですね、大学の医学部で統計をとったんですね。
それによると、乳幼児に親と食器を共有した子どもですね。その子どもは48%、アトピー性皮膚炎の発症リスクを抑えられたっていうんですね。
つまり、食器を共有させて唾液の介在をさせるよりも、もう直接唾液を子どもの口の中にいれちゃった方がいいと。いう発表を日本でも2年前に発表されてるんです。
〈石塚さん〉
これ、極端な言い方したら、唾液って薬じゃないですか。もうこうなってくると。
〈茉奈さん〉
ほんとだー
〈院長〉
そうなんですよ。そうなんですよ。
赤ちゃんって生まれた時に、腸内細菌、まあ先週もお話しましたけど、腸がアレルギーを防いでくれる。守ってくれるわけですよね。
その腸に、細菌がいないわけです。そこに親の唾液を入れることによって、っていうことなんですね。
だから、動物でも例えばコアラとかカバは親のフンを子どもに食べさせるんですよ。
そ。そうすることによって、いわゆる子どもの健康を保ってるってことを本能的に知ってるんですよね。
〈茉奈さん〉
でも、もしかすると、虫歯菌とか歯周病菌も一緒に入っている可能性もある……
〈院長〉
いやー、そうなんです。だからじゃあどうすればいいかって言うと、やっぱり、妊娠しようと思ったり、それから、出産する前ですね、ちゃんと、親の口の中をきれいにしておくと。
それから、ご主人にもちゃんとしておくと。そういう形で、子どもを、茉奈ちゃんも迎え入れられるといいのかなと思いますね。
〈茉奈さん〉
いや、すっごい勉強になりました。
〈院長〉
ほんとですか?よかったです。
〈茉奈さん〉
なんか、やっぱりそういうところ、けっこうこう、デリケートというか、絶対に唾液を、もう一ミリも飲ませてはいけないみたいな。交えてはいけないって思ってたので。
〈院長〉
思ってましたよね?
〈茉奈さん〉
思ってました。
〈院長〉
それがね、アレルギーを増長させちゃうんですよね。
〈茉奈さん〉
そっかー!あんまり考えすぎるのもね。よくないんですね。
〈院長〉
そうなんです。
〈石塚さん〉
安心して赤ちゃんが食べるもの、ふーふーってできますよ。
〈茉奈さん〉
ほんとですね!
〈院長〉
していいと思います。ただし、自分の口の中はいつもきれいにしておくってことですよね。
〈茉奈さん〉
院長ありがとうございました。

